朝、目が覚めたら意地悪なアイツと一緒のベッドで寝ていた件について
「またまた、三神は食べ専だろ?」
「違うもん!お料理ちゃんと出来るもん!」
この男…せっかく山田君と楽しく喋ってるのに!
すると春野は突然私の肩に腕を置いて私を引き寄せた。
「ちょっ…何するの!?触らないでよっ」
「お菓子好きなんだろ?これ食ってみろよ」
「自分で食べれるって…んぐっ」
春野にブラウニーを口の中に押し込められる。
なんでこの人こんなに強引なの…ん?
「……何これ…おいしい!!」
「だろ?哲哉の父ちゃんのブラウニーは特別うまいからな」
「え?山田君のお父さんが作ったの!?」
「うん、うちケーキ屋なんだ」
山田君のお父さんが作ったブラウニーだなんて…春野、今までムカついてたけど少しは見直したよ。
「俺、哲哉の家のケーキすげぇ好きなんだよなぁ!三神に食われる前に全部食っておかねぇと」
「ちょっと待ってよ!私も食べるの!」
私と春野は張り合うようにして山田君のお父さんが作ったブラウニーをガッツリ食べた。
「三神さん、嵐…あんまり食べ過ぎると…」
途中で山田君のそんな声が聞こえたような気がした。