朝、目が覚めたら意地悪なアイツと一緒のベッドで寝ていた件について
「嵐ー?お昼ご飯は食べたの?」
下から春野のお母さんの声が聞こえてきて春野はパッと私から離れた。
そして、部屋を出て行く。
下で春野と春野のお母さんが話す声が聞こえる…。
そ、そうだよね!?下にお母さんいるのにキス以上の事あるわけないよね!?
ハァ…どうしよう!まだドキドキが止まらない!
怖かったとかそういうはなかった…でもなんか、なんか!
……もう少し春野とくっ付いていたかった。
ガチャ
「わりぃ!昼飯の事すっかり忘れてた!カレーなんだけど…食える?」
「ぴゃあっ!?あ!あの!はい!」
「ふはっ!なんつー声出してんだよ?」
「急にドア開いてびっくりしたのっ」
春野が急に戻って来て動揺してしまった。
うぅ!なんで顔赤くなるの!?ずっと一緒にいたのに今更過ぎる。
しかもなんで春野はあんなキスしたのに普通なの!?さっき起きた事って夢!?
「春野のお母さんにお礼言ってくる!」
春野に顔赤くなったのバレたくないし、私は急いで春野の部屋を出た。
一階に降りるとちょうど春野のお母さんがリビングから出てきた。
「あら琴音ちゃん、お手洗い?」
「いえ!あの、お昼ご飯ありがとうございます!」
「いいのよ!カレーくらいしか用意出来なくてごめんなさいね」
「そんな…突然お邪魔してしまったのに」
すると春野のお母さんはふふっと笑った。
「琴音ちゃんならいつでも大歓迎だからいつでも来てね、それに安心したわ!遊びに行くって言ったら哲哉君か、ももことばっかり遊んでたから人間の女の子に興味ないのかと思って…」
「んなわけないだろ!」
春野が降りてきてすかさずツッコミやさを入れる。