朝、目が覚めたら意地悪なアイツと一緒のベッドで寝ていた件について
カレーを食べる終わると春野はお皿をさっと片付けてくれる。
「あ、私も手伝う!」
「いいって、ももこと遊んでて」
「手伝わさせてよー」
彼氏の家に来て何もしないなんて駄目だし、女子力見せなくちゃ!
私は春野とお皿を片付ける事にした。
率先してお皿を洗って春野は私の洗ったお皿を拭いてくれる。
そうしようって言ったわけじゃないけど自然と連携していた。
「………結婚したらこんな感じなんのかな」
「へっ!?キャッ!」
ガッシャーンッ
春野が急に変な事を言うから驚いて手を滑らせてお皿を割ってしまった…
「ごめっ!お皿割っちゃっ…」
「いいって。ほら、俺がやるから破片触るなよ?手切ったらどうするんだよ」
割れて流し台に散らばったお皿の破片を集めようとすると春野は私の手を掴んで阻止した。
「うぅ…ごめんなさい…お皿弁償するから」
「気にしなくていいって……っつーかさ、さっき結婚って言葉に反応した?」
「ち、違うよ!もー!手離して!…ちょっ!ほえっ!?」
春野は突然私を抱き上げてすぐ後ろのテーブルの上に私を座らせた。
そして私が降りないように目の前に立つと春野と同じ目線になり、目が合うと心臓がトクンっと音を立てる。
「…突然どうしたの?ンッ」
また不意打ちでキスをされてしまう。
油断したぁ…またキスされたぁ…。
春野がキスをするのが上手いのか唇が離れると名残惜しい気持ちになる。
「……琴音、俺とのキスちょっと良いと思っただろ?」
得意気な顔で春野がそう言って来る。