びっ…chiちゃん!!!
⑤
rion side
「ただいまー」
「「お邪魔します」」
父ちゃんと母ちゃんはまだ仕事。
「おかえりー…っ!」
奏音は桃真に気付くと走って部屋に行ってしまった。
「待って!奏音、聞いて…」
俺は奏音の部屋の扉に優しく触れる。
「帰って貰って!」
「奏音!」
「帰って!帰って!!帰ってよ…」
震える奏音の声。
「ごめん…」
奏音に泣かれると俺は何も出来なくなってしまう。
ほんとは俺が救い出したいのに。
「ごめん…」