再愛婚～別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています～
　彼が何を言いたいのか、わからない。首を傾げていると、央太は現状を冷静に分析してくる。

「それに、今は真綾の傍に幹太の父親はいない」
「えっと、あの……」
「恋人もいない。ノアさんと一緒になって嘘をついていたぐらいだからな。それも真綾本人から嘘だったという申告を受けたばかりだし。なにより、どうして俺に嘘をつこうとしたのか。そちらの理由がかなり気になる」
「っ……」
「他にも納得できないことばかりだが、その話はとりあえず一旦置いておいて。一応聞いておく」
「え？」
「真綾は、幹太の父親とは結婚していないんだろう？」
「……」
「真綾」
　
　これでは尋問だ。こういう流れになれば、真綾が絶対に不利になるとわかっていたからこそ早急に話を切り上げたかったのに。
　逃げ腰になって逃げだそうとするが、それを央太の鋭い視線が制止してくる。

　キチンと答えなければ、いつまで経っても解放されることはない。
　それを肌で感じて、渋々と頷く。
　だが、それだけでは許されなかった。央太は、さらに質問を重ねていく。

「そして、認知もされていない。そうだな？」
「……そう、です」

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