再愛婚~別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています~
「弁護士のおっちゃん。晶子ちゃんのパパ?」
「いや、違う。晶子の伯父さんだ」

 首を横に振って否定すると、幹太は間髪入れずに聞いてくる。

「じゃあ……。おっちゃんは、俺のパパ?」
「え……?」

 まさか幹太が気づいているとは思わず、反応が遅れる。
 そんな央太に、幹太はまっすぐすぎる眼差しを向けてきた。

「おっちゃんが、あのキャラのぬいぐるみをくれたとき言っていたよな?」
「……」
「このキャラが好きな人がいて、その人にあげたいんだけど。二度と渡せないんだよって。そう言って俺にぬいぐるみをくれた。でも、そのときのおっちゃん。メチャクチャ悲しそうだった」

 そのやり取りは、覚えている。幹太があのショッピングモールで迷子になって、俺に助けを求めてきたときだ。

 昼飯を食べようとショッピングモールに足を踏み入れたとき、ふと目に飛び込んで来たのはクレーンゲームだ。
 それは、真綾がずっと大好きだったキャラのものだった。

『央太さん、本当に取れる?』

 彼女とデートでゲームセンターにいったとき。このキャラクターのクレーンゲームがあり、『取ってやるよ』と格好つけてコインを入れた。
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