再愛婚~別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています~
「今日は一日、俺とデートをしよう」
「は……?」
うまく状況が把握できない。ゆっくりと首を傾げて、もう一度「は?」と気の抜けた返事をする。
しかし、ますます頭が真っ白な事態に追い込まれた。身体がフワリと宙を浮いたからだ。
いつの間にか央太の腕の中に導かれ、そのまま彼に抱き上げられていた。
急に視界が高くなり、慌ててしまう。だが、それを央太が窘めてくる。
「コラ。暴れると落ちるぞ。危ないだろう」
「だ、だって!」
「いいから、大人しく抱かれていろ」
「いやいや、待ってください」
どう考えても、この状況はおかしいだろう。そう指摘するのだが、彼は聞く耳を持ってくれない。
真綾を軽々と抱き上げたまま、その長い足で歩を進めていく。
「もう離さないって、ひと月前にジョイフルピースの会議室で話しただろう?」
「いや、えっと、そうですけど!!」
「だから、俺はもう真綾を離さない。そう決めた」
「央太さん! だからって――」
これでは心理的ではなく、物理的に離さないということではないか。
いや、両方ともという意味で彼はあのとき「離さない」などと言ってきたのだろうか。
「は……?」
うまく状況が把握できない。ゆっくりと首を傾げて、もう一度「は?」と気の抜けた返事をする。
しかし、ますます頭が真っ白な事態に追い込まれた。身体がフワリと宙を浮いたからだ。
いつの間にか央太の腕の中に導かれ、そのまま彼に抱き上げられていた。
急に視界が高くなり、慌ててしまう。だが、それを央太が窘めてくる。
「コラ。暴れると落ちるぞ。危ないだろう」
「だ、だって!」
「いいから、大人しく抱かれていろ」
「いやいや、待ってください」
どう考えても、この状況はおかしいだろう。そう指摘するのだが、彼は聞く耳を持ってくれない。
真綾を軽々と抱き上げたまま、その長い足で歩を進めていく。
「もう離さないって、ひと月前にジョイフルピースの会議室で話しただろう?」
「いや、えっと、そうですけど!!」
「だから、俺はもう真綾を離さない。そう決めた」
「央太さん! だからって――」
これでは心理的ではなく、物理的に離さないということではないか。
いや、両方ともという意味で彼はあのとき「離さない」などと言ってきたのだろうか。