再愛婚～別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています～

　我が儘だったお嬢様の影は今はもうない。もちろん、正式な場ではきちんと永江物産社長の娘としてシャンとしているが、普段は見違えるほど一般家庭の奥様といった感じだ。

　そんな道子は、この六年間ずっと一人で思い悩んでいたようだ。真綾のことだ。
　六年前、酷いことを言って、央太の前から遠ざけた。そのことを悔やんでいるのだ。

　いつか謝罪を、そう思っていても、真綾がどこにいるのかわからない。
　そう思っていた矢先、晶子と仲がいい幹太と手を繋いで歩いている真綾を見かけたらしい。

　それで謝罪をしようと心を決め、先日央太に土下座をして謝って六年前のことを白状したという流れだ。

　道子の懺悔により、どうして真綾が妊娠について央太に相談しなかったのかをようやく知ることになった。
　言えなかったのだ。自分は永江家にとって排除しようと思われているのだと思ったはず。
　そんなときに、お腹の子について相談などできないだろう。

　泣きながら謝罪を繰り返す道子に、「小関さんにも謝罪がしたいから、一緒にいてほしい」と懇願されたため、こうして保育園へやってきたのだが……。