再愛婚～別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています～

　央太は安堵の息を吐き出したあと、「ああ」と頷く。

「保育園の駐車場に車を止めて、歩道橋の横を通ったときに、真綾の姿を見つけた。本当に心臓が止まるかと思った」

　心臓を宥めるようにしたあと、彼は頭を下げてきた。

「中村の犯行は、俺への逆恨みだ。真綾に危害が及んでしまい、すまなかった」
「ちょ、ちょっと！　央太さん。やめて？　ね？」

　なかなか頭を上げない彼に、「貴方は悪くない」と言って央太の手を取った。
　ようやく顔を上げた彼を、安心させるように口角を上げる。

「央太さんやノアのおかげで、プロジェクトチームのみんなが救われたんだもの。央太さんたちは間違ったことはしていないよ」
「真綾」

　ありがとう、と弱り切った顔をする彼の手をギュッと握って、「大丈夫だよ」と何度も言う。安心してもらいたかったからだ。
　ふと、抱きついている幹太を見て首を傾げる。

　央太は一緒に救急車へ乗ってくれたようだが、幹太はここまでどうやって来たのか。
　それを聞くと、幹太が鼻を啜りながら顔を上げた。