再愛婚~別れを告げた御曹司に見つかって、ママも息子も溺愛されています~
ちょっとばかり生意気ではあるのだが、これはきっと血筋のせいだ。そうに違いない。
真綾は、幹太の父親を思い浮かべ、彼に手を引かれながら検疫カウンターに向かって歩く。
――あれから、六年かぁ……。
六年前。同じように成田空港に立った真綾は、傷心でボロボロの状態だった。
だが、お腹の中にはすでに幹太がいたため、なんとしても無事に産んでみせるという決意の元、日本を離れたのだ。
もう二度と日本には戻らないという覚悟をして。
まさか、再び日本の地を踏むことになるとは思ってもいなかった真綾としては、現在日本にいることに何とも言えぬ複雑な気持ちに苛まれてしまう。
「ほら、次は入国審査」
「すごいね、幹太。飛行機初めて乗ったのに」
「じぃじにレクチャーされたから。ママは幹太が守れって言われているしな」
「……信用ないね、私」
「ママは、のほほんとしているから。じぃじもばぁばも心配するんだよ」
「……」
「もちろん、俺も」
「うっ……」
「だから、きちんと着いてこいよ、ママ」
「はい……」
真綾は、幹太の父親を思い浮かべ、彼に手を引かれながら検疫カウンターに向かって歩く。
――あれから、六年かぁ……。
六年前。同じように成田空港に立った真綾は、傷心でボロボロの状態だった。
だが、お腹の中にはすでに幹太がいたため、なんとしても無事に産んでみせるという決意の元、日本を離れたのだ。
もう二度と日本には戻らないという覚悟をして。
まさか、再び日本の地を踏むことになるとは思ってもいなかった真綾としては、現在日本にいることに何とも言えぬ複雑な気持ちに苛まれてしまう。
「ほら、次は入国審査」
「すごいね、幹太。飛行機初めて乗ったのに」
「じぃじにレクチャーされたから。ママは幹太が守れって言われているしな」
「……信用ないね、私」
「ママは、のほほんとしているから。じぃじもばぁばも心配するんだよ」
「……」
「もちろん、俺も」
「うっ……」
「だから、きちんと着いてこいよ、ママ」
「はい……」