架空女子でごめんね
第4章
第1話 可愛いって言われたい
期末テストが終わって。
夏休みが近づいてきている。
セミが楽しそうに大合唱していて、そのことが夏をより実感出来る。
CC女子高等学校。
放課後の、1年2組の教室。
「あー、本当にどうなることかと思ったぁ!津山さんの恋と、私の期末テストの結果!」
島田さんが机にだらんと腕を投げ出して、大きく息を吐いた。
「まぁねー、津山さんの恋は、ハッキリ言ってマジで終わったと思ってたよ」
「またぁー、山川ぁー、あんたハッキリ言い過ぎなんだよぅ」
「島田のテストの結果のことは、なんにも心配してなかったよ」
「えっ、本当?」
山川さんはニィッと笑って、
「だって、気にしてなかったもん」
と、言い放った。
「気にしてよぉぉぉぉっ」
島田さんの絶叫をスルーして、山川さんは福本さんとマシュマロのお菓子を食べている。
「あ、美味しいね。これ」
「今度私も買お〜ぅ」