架空女子でごめんね
山川さんは続ける。
「津山さんのことを1番応援しなくちゃいけないのは、津山さん自身だよ。1番の味方は自分自身なんだから、『私なんか』って自分を下げるのはやめなよ」
ピシャリと言われて。
全身に刺さった気がした。
目が潤んでくる。
「あ!山川が津山さんを泣かせた!」
島田さんが慌てて、山川さんの頭を強引に手でおさえつけて、
「泣かせたけれど、良い奴だから許してあげて!」
と、島田さんも頭を下げた。
「違うんです」
今度は私が慌てる番だった。
「う、嬉しくて」
山川さんと島田さんが「え?」と、顔を上げる。
「こんなふうに人に心配してもらったり、私のために話を聞いてもらって、アドバイスをもらったりしたことが、今までになくて……」
「は?」
山川さんが目を丸くしている。
「ずっとすみっこで、ぼっち確定な人生を歩んできたので……」
言っていて顔が赤くなってくる。