架空女子でごめんね
まずメイク道具を!と思っていたけれど。
どんな道具が必要なのかがわからない。
そんな時、思いついたのが書店だった。
メイクのハウツー本があれば、ありがたい。
出来れば私のような超初心者向けの本。
何度も何度も読み込んで。
本を見ながらメイクの練習がしたい。
(メイク動画もチェックしなくちゃ)
本とインターネット。
今の私にとって、心強い味方だ。
書店に入り、美容関連本が並ぶ棚を探す。
普段は小説やマンガが並ぶ棚に、一直線に向かうから。
どこに美容関連の棚があるのかさえ知らない。
ウロウロと歩き回って見つけたその棚の前には。
見るからにオシャレな、キラキラした人達が何人かいた。
(うぅ……、私なんかが場違いだよね?)
気後れする。
でも。
ここで逃げたら、ずっと私は変われない。
そう思って。
ずんずんと、メイク本を探して歩みを進める。