架空女子でごめんね

翌日。

私立CC女子高等学校の運動場。

2時間目の体育の授業中。

クラス全員で準備運動をしている時。



「えっ!?」



山川さん、福本さん、それに島田さんが動きを止めて私を見た。



「なんで?本当のことを話してないの!?」

「い、言えなくて……」

「バカだなぁ、自分で自分の首を絞めているようなもんじゃん」



そう言った山川さんは呆れたような表情になる。

島田さんが「まぁ、そう言うなって」と、フォローを入れてくれる。



「津山さんだって、そんなことはわかってるもんね?山川は正しいけれど、津山さんの恋は津山さん自身のものなんだしさー」



福本さんも「そうだよ、山川」と言って、
「私はある意味で前進していると思うよー?だって連絡先の交換だよ?」
と、私を見る。



その時。



「コラー、私語はやめなさい」



体育の担当教師、浜森(はまもり)先生が私達に近寄ってきて、しかめ面をする。



「喋ってないで、きちんと準備運動をしなさいよー!」

「……はぁい」



私達はとりあえず返事をして、準備運動を終えた。



< 59 / 132 >

この作品をシェア

pagetop