架空女子でごめんね
第3話 友達の先
「『美鳥』ちゃんって、普段はどこで遊んでいるの?」
D駅のそばの、ファストフード店。
窓のそばのカウンター席。
私の隣に座っている徹平くんが、チーズ入りのバーガーをかじりながら聞いてきた。
「ど、どこ、なんでしょう?」
いきなり難問をぶつけられた。
遊ぶも何も、友達がいない期間が長くて。
ほとんど妹のひばりと、家でダラダラ過ごしている。
山川さん達とも遊ぼうとは言っているものの、未だ実行には移せていない。
「い、家で。妹とダラけています」
真実を言葉にすると、恥ずかしさで顔を隠したくなる。
「あはっ、そうなんだ?じゃあ、あんまり外で遊んだりしないの?」
「はい。もう、ほとんど家にいます」
(うぅっ、これで会話が途切れちゃうかも)
もっともっと、話したいのに。
残念な気持ちで、せっかくの熱々ポテトの味も感じられない。
「じゃあさー、今年の夏はオレと遊ぼうよ」