神様、この恋をよろしくお願いします。
「嘘、全然知らなかった…っ」

マジメで優しくて勉強もできる委員長とカラコンして髪染めてる相沢くんが幼なじみなんて、一切交わらなそうな感じしかしないのに! 

「別に隠してるわけじゃないんだけどね、誰にも聞かれないし学校で話そうにも基本悠いないから」

「あー…それはそうだよね」

だとしてもわからなかった。

たぶん全く想像できなかったから。

仲良く喋ってる2人が。

「だからカツアゲされてたわけじゃないから安心して」

「あっ、うん…!ごめん、あたしも先ばしっちゃって」

「なんだよ、カツアゲって。したことねぇわ」

フンッと鼻を鳴らして相沢くんが小道から抜けていく。

したことないのか、そーなのか…!

じゃなくて、相沢くんにも謝らなくちゃ!

「ごめんね、勝手に思っちゃって!失礼だったよね!?」

「……。」

「ごめんね…っ」

「…。」

「相沢くんっ」

「しつこい!もういいわ、わかったわ!」

キッと鋭い青い瞳が飛んできた。

ビクッてなって、追いかける足が止まった。

その背中をとんっと委員長が優しく押した。

「もうすぐお昼だよ、早く戻ろう」

声も話し方も優しい委員長と相沢くんは正反対でやっぱり不思議な感じがした。

「悠もお弁当あげるから持って、一緒に食べよう」

それを素直に受け取って従う相沢くんは、まぁ確かに悪い関係ではなさそうに思えた。
相沢くんにもそんな相手がいたんだなって、そう思いながらあたしも戻ろうと思っていたんだけど。

「よかったら宝条さんも一緒にどう?」

急な委員長の誘いに変な声が出ちゃった。

「え!?」
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