神様、この恋をよろしくお願いします。
とは言っても、ナナにあんな風に言われちゃったらちょっと後ろめたい気持ちにもなって…教室に来てくれた悠にナナの顔色を気にしながら話しかけることになっちゃった。

ナナのイライラした視線が痛い…あれだけ言われても聞かないヤツって呆れられてるかな。

「小夏、私もう帰るけど」

「うん、ばいばいっ」

学校での1日が終わる。
じっとあたしの顔を見てものすごく何か言いたそう。

「もう何度も言ってるからね!もう知らないからね!何があっても私は忠告したから!!」

「…わかってます、大丈夫です」

両手をパーにしてナナの前に出した。
どうどうと、ナナをなだめるみたいに。

「…じゃあ、ばいばい!」

「うん、ばいばいっ」

せめてもう授業はサボらないようにしよう。
本郷先生に目付けられるようなことはしないように気を付けよう。
ナナにも心配かけないようにしよう。

そう心の中で頷いて、悠の方に駆け寄った。

寂しい思いはさせないって決めたんだもん。

絶対1人にしないって。
< 68 / 99 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop