神様、この恋をよろしくお願いします。
「今日も真菜さんと遊ぶの!?」

悠を誘って一緒に帰る、校門を出て昨日と同じ道を歩いた。

「あぁ、遊ぶっていうかメシ行くだけだけど」

「そっか、そーなんだ…」

普段お母さんと暮らしてないんだもんね、できたらもっと会いたいって思っちゃうよね。今日はちょっと長く一緒にいられないかなって思ったけど、それならあたしは譲るべき…だよね?

「真菜さんキレイな人だよね、うちのお母さんとは大違い!」

「別に、普通だろ」

「すごいキレイだったよー、若く見えたから最初お姉さんかと思ったもん!」

「着飾るのが趣味みてぇなもんだからな」

あんまり言ってほしくなかったみたいに聞こえた。素直にそう思ったから言っちゃっただけだったんだけど、よくなかったかもしれない。
若くてキレイでおしゃれなお母さんなんて羨ましい…なぁとは思うけど、真菜さんの口から出る言葉の数々はあたしのキャパを超える結構なインパクトなもので。

それを何事もなかったように聞いていた悠はすごいと思った。

慣れなの?あれが悠の家の普通なの?うちの家は怒るとお母さんが怖いぐらいであとは何も言うことがない一般家庭だよ?

「何?」

じぃっと見上げるあたしに悠が目を細めた。

でも悠にとってはお母さんなんだから、大切に決まってるよね。

「なんでもないよ、また明日ね!」
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