夫の一番にはなれない



「ほら、早くしろー。俺よりあとに教室入ったら、ペナルティーな」

「は!?それは勘弁!」

「あと、廊下は走るなよー」


慌てて駆け足で廊下に飛び出した彼らが、またしても急にブレーキをかけて早歩きになる。

そんな彼らを見ていると、自然と笑顔になってしまう。

それは來も同じみたいで、それに彼らの反応を楽しんでいるようにも見えた。


こんな日常がずっと続けばいいのにとも思ってしまう。


でも、きっとそれは難しいだろう。

わたしたちが離婚をしたら、今まで通りとはいかなくなるはず。


離婚をしても、このまま同じ職場で働くメリットはあるのだろうか。



わたしは家だけではなく、職場も変えた方がいいのではないかと考え始めていた。




< 42 / 70 >

この作品をシェア

pagetop