見るべきか、見ないべきか。

 皆さんはパンチラという言葉を、日常的に使うことはありますか?
 僕は創作や冗談で使うことはあります。
 しかしながら、
「今、パンチラ見てきた!」
 なんて現実に使うことは、ほぼないです。

 特に大人になってからは、パンチラなんて見たことないです。
 せいぜいが女の子が無防備だった義務教育時代でしょう。
 それと僕はこう見えて、紳士的対応を取っているつもりです。

「あ、見えそう……」
 なんて思った時は視線を敢えて、反らします。
 これは自分の身を守る行為でもあり、また相手の女子、女性の背後を考えているからです。
 のぞきは犯罪。
 それにその子にも親や家族、パートナーがいる可能性があります。
 僕のパートナーがそんなことされたら、嫌です。
 だから、僕は見ません。

 たまーに、ふとした瞬間に、露出度の高いお姉さんを正面から見て
「あ、エロ」
 ぐらいです。
 それもチラッと見て、あとはすぐに視線をそらします。

 この話をパートナーである妻に話してみました。
「最近またミニスカートが流行って、エスカレーターとか、目のやり場に困る」
 僕がそう言うと、妻は平然とこう答えます。
「は? 私なら見るよ」
 お酒を飲んでいた僕は吹き出します、
「ブフーーーッ!」

 正直、驚きました。
「な、なんで見るのさ?」
「だって、ミニスカート履いてんだから、その子は見て欲しいんでしょ。見るよ、私は」
「えぇ……」
「若くてかわいい女の子のパンツなら見たいよ」
「な、なんで?」
「だって、どんなパンツ履いてるか知りたいもん」
「う、うそぉ……」

 妻曰く、どうせ見せパンとか履いてるし、問題ないとのこと。
 僕は気にしすぎだと言われました。
 ハンドバックなどでお尻を隠してないのなら、見ても悪くないと。

「そ、そうなんだ。女の人でも見るんだ」
「うん。私の職場の同僚(女性)も見るって言ってたよ。可愛い女の子のパンツなら尚見たいって」
 女性の方が積極的に見ているようで、僕は絶句しました。

 ただ、奥さんが言うには、見えたとして、
「ラッキー!」
 とかは思わないらしいです。

「あ、見えた。この子、若いのにこんな派手なの履いてるんだ」
「見える見える」
 と感じるらしいです。

 僕は怖いので、相変わらず、エスカレーターでは、視線を下にしています。

  了
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