兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
「早く眠らないと、朝、起きられないぞ。」
母と二人で盛り上がっていると、冷蔵庫からお茶を出している蓮人にちくりと言われる。
「〇〇駅までは一緒に行って、そこから別の電車だもんね。」
「うん」
母が私に確認をしてくる。
私たちの大学は別の方向にあって、二人で駅に向かうけれど、違う時間の電車に別れて登校する。

蓮人は駅から5駅先にある大学。
私は駅から3駅先にある大学。

それぞれの大学までは電車で1時間近く離れている。

今までのように簡単に一緒に登校したり、下校することができない距離。

常に一緒だった生活から、明日から一変してしまう。
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