兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
すぐに次の駅についた電車。
男は私にひらひらと手を振ってから、サラリーマンの手を離すことなく電車を降りた。

「いたたたっ・・・わかりました・・・すみません。」
サラリーマンは強気に私に触れていた時とは一変して、ぺこぺこと男に頭を下げて引っ張られていった。

助かった・・。

私は電車から降りていく男の背中を見えなくなるまで視線で追ってしまった。


その日一日、私はなぜかいつも以上に晴れやかな気持ちで講義を受けることができた。
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