兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
「めっちゃどきどきしてる。こう見えて。」
笑いながら照れる修平。
「・・・」
私は修平に何もうまく言葉を返せなかった。


その日から修平は私が登校する電車に乗り合わせることが増えた。
修平がホームにいる日は蓮人は私が電車に乗り込む前に自分のホームに行ってしまう。

もやもやする気持ちが日に日に大きくなる。
でも、そのもやもやの理由を考えようとするとやっぱり私の思考に心がストップをかける。

このままでいい。
知らないままでいい。
わからないままでいい。
気づかないままでいい。
そんな心からの危険信号はもやもやとした気持ちと一緒に日に日に膨らんでいく。
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