兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
修平は大学の中でも私を見つけると、一緒にいるようになった。
前はすれ違う時に挨拶を交わしたり、私にお菓子やサービス券をくれるだけだった修平。

今では私がとっている講義が終わるのを待っていることもある。

一緒に食事を食べることも増えて、修平のそばに居た友達は修平に挨拶をする程度でそばにはいなくなった。

私の友達も修平がそばにいると、気を遣うように離れるようになった。

はじめはどうして一緒にいるのかと修平から離れようとしたけれど、やっぱり修平の隣に居るとなぜか安心する。心地よさに、いつの日からか私は修平から距離をとることを考えなくなった。

「紅林さん」
名前を呼ばれて振り返るとそこには知らない学生。
< 149 / 325 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop