兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
「おかえり」
近くまで来た蓮人に声をかける。
いつもの距離に近づき家の中に入ろうとすると、すっと少し距離をとられた。

「なに?」
「ん?」
「なんか・・・」
感じた違和感を口にすると、蓮人はごまかすように笑いながら家の中に入ってしまった。

「俺、バイトしようと思ってる。」
夕飯の時間。
「まぁ、社会に出る前に練習にもなるから父さんは賛成だな。」
珍しく早く帰宅していた父もすぐに賛成して、母も蓮人が言うことは必ず意味があるからと認める。

「・・・どうしてバイト?」
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