兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
こんなに冷たい壁だっただろうか・・・。


結局今日は一日蓮人と全く話をしていない。
こんなこと初めてだ。

ずきずきと胸が痛む。

朝、蓮人よりも先に大学に行ったことを後悔しながら、私は無理やり眠ろうと努力をしながら、結局眠れない夜を越えた。

「優莉~!」
階段の下から私を呼ぶ母。
「なに?」
「わっびっくりした。もう起きてたの?」
「・・・うん」
洗面室から出た私が母に声をかけると、眠っていると思っていた母は驚いていた。
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