兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
「母さん今日休めるか?」
両親は私を病院に連れて行く打ち合わせを始めている。

「大丈夫だって。今日大学が終わったら自分で行ってくる。」
私の言葉に両親は心配そうな顔をする。

「私ももう大学生だし。そろそろ自立しなきゃ。ね?」
両親を何とか説得して私は大学に行く準備を始める。

「優莉」
一日名前を呼ばれなかっただけで、懐かしさすら感じる蓮人の声。
大学に行く支度を済ませると、部屋の前で蓮人が私を待っていた。

謝らない。
昨日のことは謝らないから。
そう心に決めている私は少し強気な態度で部屋を出る。
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