兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
こんな態度ばかりとってしまう私が嫌いになったのかもしれない。

振り向きもせずに歩き出す蓮人。
私がちゃんとついているかは、私の足音でわかるのか、私の歩幅に合わせて歩いてくれるけれど、いつも横に並んでくれていたのに・・・。

一定の距離前を歩く。

その背中が遠くて・・・いつもよりも冷たく感じる。

私は苦しすぎる胸に、足が止まりそうになりながらなんとか蓮人について歩いた。

「じゃ」
蓮人は駅に着くと、いつもは私が電車に乗るのを見送ってくれていたのに、振り返りもせずに自分の乗る電車の方のホームへと向かってしまった。
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