兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
その時・・・。

「・・・」
目の前に見覚えのある長身の人が視界に入った。

「蓮人・・・」
気まずくて、駅までの道のりを一緒に歩かなくなってから私たちはほとんど会話をしなくなってしまった。
お風呂上りに、次は蓮人の番だよとか、オレンジジュース飲む?とか、稀に話をする程度。しかも蓮人はアルバイトのシフトをかなりの頻度で入れていて家の中でもめったに会えないレアキャラになりつつある。

「・・・おう」
そこにいたのは蓮人だった。
「誰?」
蓮人のかげからはきれいな小柄の女性。
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