兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
「あー妹」
蓮人は自分の体に寄り添うように立つ女性にぶっきらぼうな言葉を返す。

私こそ誰だか聞きたいわと思っていると修平が蓮人に挨拶をし始めた。

「こんにちは。お兄さんの彼女ですか?」
「・・・」
修平の言葉に蓮人は返さない。

「はいっふふっ」
隣に立っていた女性は嬉しそうに微笑みながら蓮人の顔を見ようとする。
「いいですね。知らなかったなー。優莉何も教えてくれないから。」
修平が私の方を見る。

私は修平のかげに隠れた。
「なんだよ、お兄さんの彼女だぞ?人見知りすんなよ。」
様子のおかしい私を修平がフォローしてくれているのが分かる。
< 187 / 325 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop