兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
「俺、ついてる」
「え?」
蓮人の言葉に両親も私も、間抜けな声を出して蓮人の方を見た。

「どうせ部屋にこもって勉強するだけだし。ここで勉強する。」

両親も私もしばらく言葉が続かない。

「でも」
母は私と蓮人の方を交互に見る。

最近私たちに距離があることは十分にわかってるはずだ。

「母さんが仕事をわざわざ休んでそばにいるよりもそのほうが気が楽だろ?」
そう言って私を見る蓮人。

急な蓮人の提案に私は返事を返せない。
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