兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
今まで入院してきたときのことも、今回の入院が薬を変えて副作用がかなりひどく、体が慣れるまでは退院ができないことも。
過去に同じような状況で入院をしたときは長くて半年近く入院したことだってある。

「早く、一緒にデートしないと、就職してあれこれ忙しくなっちゃうな。」
「そうだね・・・」
何となくどこかに何かが引っ掛かったまま私も煮え切らない態度で接してしまう。
それが余計にぎこちなさをうんでしまうのだろうか。
急に修平との間に見えない距離を感じてしまった。

「優莉、そろそろ」
その時、病室の扉が開いて蓮人が顔を出した。
修平が来るからと、少し席を外してくれていた蓮人。
「うん」
何となく私の態度に異変を感じたのかもしれない。
蓮人はわざと、私に声をかけたことはすぐにわかった。
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