兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
「さすがにシャワーは危ないから。」
私が口をすすぎ終えると蓮人は私の体を抱き上げて、いつの間にか浴室に用意していた椅子に、私を座らせた。
そのまま、洗面台で私の髪を慣れた手つきで洗っていく。

「お腹、大丈夫か?どこも痛まないか?」
「・・・大丈夫・・・」
痛むどころか、さっきまでの吐き気も痛みもすべて驚くほどなくなり、むしろ眠りたいくらい心地よい。

「寝ちゃいそ。」
思わず口に出た言葉に、蓮人はふっと笑いながら「いいよ、寝ても。昔も良く眠ってたよな。」と返してくる。

懐かしい記憶がよみがえる。
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