兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
「この子を産んでください。大変な思い、いっぱいさせるけど、それでも。この子を産んでほしい。俺たちの子。」
何よりも欲しかった言葉に、私は声をあげて子供のように泣いた。


蓮人は穏やかな表情で微笑みながら私を自分の胸の中に抱き寄せる。

心地よいスピードで私の背中をさすりながら、蓮人は「愛してる」と繰り返した。




「どんなことも、俺たちなら乗り越えられる」

大丈夫。
何度も昔繰り返してくれた言葉を思いだしながら、私はそのたびに頷いた。
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