兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~
後部座席に横になっていた私の体をグイっと持ち上げて、自分の肩に私のあまたを置く蓮人。
蓮人に寄りかかっていると目の前におにぎりを出される。

「また入院になるぞ。」
「・・・一口でいい・・・」
蓮人がラップを開けたおにぎり。

私の言葉に蓮人は大きな口でおにぎりにかぶりつく。
「ほら。」
そして残ったおにぎりを再び私の方に差し出す。
「・・・」
仕方なく差し出されたおにぎりを口に入れる私。

疲れと、空腹を満たされて、熱いくらいの蓮人の体温に私は眠りに落ちた。
< 42 / 325 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop