秘夜に愛を刻んだエリート御曹司はママとベビーを手放さない
切なげな表情も麗しい。画面ごしでも彼の魅力はちっとも薄れることはなく、清香の鼓動が暴れ出す。
「私だって……早く志弦さんに会いたいです」
『愛してるよ、清香』
「はい、私も」
そこで言葉を止めると、志弦はちょっと意地悪な笑みで言う。
『続きが聞きたいな。言ってくれないのか?』
「えぇ? いや、その……」
あらためて要求されるととても恥ずかしい。でも――。
(私は志弦さんに愛してるって言われるの、すごくうれしくて安心する。志弦さんも同じように感じてくれるのかな。それなら!)
「あ、愛してます。志弦さん」
勇気を振り絞って伝えたのだけれど、画面の向こうの彼は真顔だった。
(あれ、もしかして違ったの?)
恥ずかしくなってアワアワしているところで、志弦が口を開いた。
『……もう一回。録音するから、もう一度言ってくれないか?』
「えぇ、録音? なんでそうなるんですか?」
『録音しておけば、電話できない時間にも繰り返し聞けるし』
冗談みたいなことを真面目に言う彼に、どう応えていいのか清香は困ってしまった。
「私だって……早く志弦さんに会いたいです」
『愛してるよ、清香』
「はい、私も」
そこで言葉を止めると、志弦はちょっと意地悪な笑みで言う。
『続きが聞きたいな。言ってくれないのか?』
「えぇ? いや、その……」
あらためて要求されるととても恥ずかしい。でも――。
(私は志弦さんに愛してるって言われるの、すごくうれしくて安心する。志弦さんも同じように感じてくれるのかな。それなら!)
「あ、愛してます。志弦さん」
勇気を振り絞って伝えたのだけれど、画面の向こうの彼は真顔だった。
(あれ、もしかして違ったの?)
恥ずかしくなってアワアワしているところで、志弦が口を開いた。
『……もう一回。録音するから、もう一度言ってくれないか?』
「えぇ、録音? なんでそうなるんですか?」
『録音しておけば、電話できない時間にも繰り返し聞けるし』
冗談みたいなことを真面目に言う彼に、どう応えていいのか清香は困ってしまった。