華に浪漫~夜伽のはずですが溺愛されています~
「そうだ、良かったら買い物にでも行きましょうよ!私、ちょっと日本橋の方に用事がありまして」
「え?いいの?」
「うーん、いいのかって聞かれると…うーん。多分みこさんには相当怒られそうですけど、バレなきゃ大丈夫ですよ!というか、つばきさんって外出出来ないんですか?」
それは…と言って唇を閉じる。
京にはそのような話はしていないが、おそらく許可はされていないだろう。
“逃げる”可能性があるからだ。もちろん今のつばきにはそのような気持ちはない。
「まだわからないのです。見張りって外にいるのでしょうか?」
「いませんよ!実は昨日はすっごい人数の怖い顔した男の人たちがいたんですけど、今日はいつもの警護に当たっている男性二人でした。でも、つばきさん別に逃げたりしませんよね?だったらいいんじゃないでしょうか?」
雪がそう言ってにんまりと笑うから、罪悪感が不思議と消えていくのだ。
悩んだ結果、女中の恰好をして外出することにした。
みこは夕方まで帰らないらしい。他の女中に見つからないよう、つばきはそっと家から出た。
「どうですか?ワクワクしません?」
「そうですね…でも、罪悪感も…」
「大丈夫ですよ~そうだ!つばきさんっていくつですか?同い年くらいかなって思ってたんですけど」
「今年二十歳になります。雪さんは?」
「私もです!やった~同い年だ~!仲良くしましょう!」
「ええ、もちろん」
綺麗な着物を着て闊歩する人たちの中を同じようにして歩いている自分に不思議な気持ちになった。
「え?いいの?」
「うーん、いいのかって聞かれると…うーん。多分みこさんには相当怒られそうですけど、バレなきゃ大丈夫ですよ!というか、つばきさんって外出出来ないんですか?」
それは…と言って唇を閉じる。
京にはそのような話はしていないが、おそらく許可はされていないだろう。
“逃げる”可能性があるからだ。もちろん今のつばきにはそのような気持ちはない。
「まだわからないのです。見張りって外にいるのでしょうか?」
「いませんよ!実は昨日はすっごい人数の怖い顔した男の人たちがいたんですけど、今日はいつもの警護に当たっている男性二人でした。でも、つばきさん別に逃げたりしませんよね?だったらいいんじゃないでしょうか?」
雪がそう言ってにんまりと笑うから、罪悪感が不思議と消えていくのだ。
悩んだ結果、女中の恰好をして外出することにした。
みこは夕方まで帰らないらしい。他の女中に見つからないよう、つばきはそっと家から出た。
「どうですか?ワクワクしません?」
「そうですね…でも、罪悪感も…」
「大丈夫ですよ~そうだ!つばきさんっていくつですか?同い年くらいかなって思ってたんですけど」
「今年二十歳になります。雪さんは?」
「私もです!やった~同い年だ~!仲良くしましょう!」
「ええ、もちろん」
綺麗な着物を着て闊歩する人たちの中を同じようにして歩いている自分に不思議な気持ちになった。