華に浪漫~夜伽のはずですが溺愛されています~
夢心地のつばきはフワフワしながら、京の隣を歩く。
右手の薬指にある指輪はまだ慣れない。どうしてもチラチラとそれを確認してしまう。
まるでデートをしているようだと思った。
と。
「京…様?」
後方から京を呼ぶ声が聞こえた。
ほぼ同じタイミングで京とつばきが振り返る。
そこには洋装姿の若い女性がいた。十代後半かつばきと同じく二十歳前半か。腰ほどまでに伸びた髪を緩くウェーブさせ、つばきと同じようにハーフアップにしている。大き目のリボンの髪飾りがとても素敵だった。
ぽってりとした唇に化粧をしているのだろうか、薄く色づく頬に唇、媚びた印象はないのにくりくりした目は“可愛い”という言葉以外出てこない。
淡い桜色のワンピースは彼女の雰囲気に良く似合っていた。
見とれていると、彼女はずんずんとつばきたちと距離を縮める。
「お久しぶりです、京様」
「花梨、どうした」
花梨という名の女性は上品に笑って言った。
「近くで買い物をしておりました。あの、そちらの方は?」
花梨はつばきに目をやる。親し気な雰囲気を感じ取り、胸の中がぞわぞわと騒ぎ出す。
右手の薬指にある指輪はまだ慣れない。どうしてもチラチラとそれを確認してしまう。
まるでデートをしているようだと思った。
と。
「京…様?」
後方から京を呼ぶ声が聞こえた。
ほぼ同じタイミングで京とつばきが振り返る。
そこには洋装姿の若い女性がいた。十代後半かつばきと同じく二十歳前半か。腰ほどまでに伸びた髪を緩くウェーブさせ、つばきと同じようにハーフアップにしている。大き目のリボンの髪飾りがとても素敵だった。
ぽってりとした唇に化粧をしているのだろうか、薄く色づく頬に唇、媚びた印象はないのにくりくりした目は“可愛い”という言葉以外出てこない。
淡い桜色のワンピースは彼女の雰囲気に良く似合っていた。
見とれていると、彼女はずんずんとつばきたちと距離を縮める。
「お久しぶりです、京様」
「花梨、どうした」
花梨という名の女性は上品に笑って言った。
「近くで買い物をしておりました。あの、そちらの方は?」
花梨はつばきに目をやる。親し気な雰囲気を感じ取り、胸の中がぞわぞわと騒ぎ出す。