そしてきみは朗々と未来を語った(詩集)
不動
「不動」
私はここで、この場所で、あの人の帰りを待つ。あの人は方向音痴だから、私がここを動いてしまったら、きっと迷ってしまう。だから目印になるのよ。たとえ私の身体が錆びつき、ひび割れ、朽ちてしまったとしても。私はここで、この場所で、あの人を待つ。
私はここで、この場所で、あの人の帰りを待つ。あの人は方向音痴だから、私がここを動いてしまったら、きっと迷ってしまう。だから目印になるのよ。たとえ私の身体が錆びつき、ひび割れ、朽ちてしまったとしても。私はここで、この場所で、あの人を待つ。