そしてきみは朗々と未来を語った(詩集)

頬ずり

「頬ずり」


胸の中で育てた絶望に頬ずりして
火照りを鎮める
太陽を手に入れようだなんて
そりゃ無理な話だったんだ
太陽のそばに居られるだけで
充分だったはずなのに
いつからかわたしは贅沢になった
だからどうか絶望よ、
その冷たさで
わたしの目を覚ましておくれ


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