そしてきみは朗々と未来を語った(詩集)

抱きしめられたい

「抱きしめられたい」



抱きしめられたい。冷たい風が吹く夜に。孤独に押しつぶされそうな夜に。今日見た空の美しさを話したくてたまらない夜に。両の腕を背中に回して、無意味な強がりを言う口を胸に押し付けて、体温が、呼吸が、鼓動が混じり合うくらい、強く。抱きしめられたい。



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