次期頭取は箱入り令嬢が可愛くて仕方ない。



 そうやっておちゃらけて言うと「俺は帰るわ、コーヒーごちそうさま」と手をヒラヒラさせながら出ていった。

 彼が置いていったチケットは特別招待券と書かれていてそれが二枚あるっていうことは本当にこれ目的にやってきたんだなと思った。


「初心な彼女には、これくらいのデートがちょうどいいかもな」


 そんなことを呟きながらスマホのロック解除をするとチャットアプリの和紗ちゃんのトークページを開き早速、デートの誘いをメッセージで送った。


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