次期頭取は箱入り令嬢が可愛くて仕方ない。



「まず、和紗ちゃん。俺はできることなら君に触れたい」

「……っ……」

「和紗ちゃんに触れて、抱きたい」


 そう耳元で囁くと、耳を舌を使ってペロリと舐めた。


「ひゃぁ……!」


 思わず声を出してしまって両手で口を抑える。


「こういう行為を、身体中にするんだよ? それでも行為(シたい)って思う?」

「……っ、」

「安心して、今日はそういうことはしないから。けど、キスだけはさせて」

「ぇ……」

「和紗ちゃんが、煽ったんだからしょうがないよ。覚悟して」


 そう佑さんが言ってすぐに唇が重なった。触れるように重ねられて体が熱い。


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