次期頭取は箱入り令嬢が可愛くて仕方ない。



「俺はね、別に婚約を白紙にしてもしなくても和紗が幸せならどちらでもいいと思ってる。だけど、所詮メディアだよメディアは、平気で嘘をつく。真実ではないことを放送するんだ……だから、それだけで判断するのは得策ではないよ」

「いいんです……」

「そうか、わかったよ。和紗が自分で決めたなら俺は何も言わない。先方にもそう伝えよう」

「ありがとうございます」


 そう言ってお辞儀をすると、お父さんは優しく微笑んだ。


「もともと、美咲ちゃんが受けていたお見合いだったんだ。和紗が無理なら気にするようなことはないよ。疲れただろうし、部屋でゆっくり休みなさい」


 私は頷き、部屋に戻った。部屋に戻り寝転がると寝てしまった。
 それから私は熱が出てしまったらしく三日間……寝込んだ。



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