たとえこの世界から君が消えても
男子生徒から本を受け取り、背表紙に貼られているバーコードをスキャンする。
貸し出しの手続きをしながら、ふと書かれた名前に視線を落とす。
「一年、中村蓮…」
…なんだろう。すごく、不思議な感じがする。
「あの…?」
「え、あ、ごめん。一年生だったんだ。てっきり同じ二年生か先輩だと思ってた」
「ああ、二年生なんですか」
「あ、なにその意外ー、みたいな反応!」
「ははっ、すみません」
軽く吹き出した蓮くんに、少しどきりとする。
…不思議だ。蓮くんには気を遣わないで言葉がスラスラと出てくる。
「…ねえ、もしかしてさ私たちどっかで会ったことある…?」
「え?…なんでですか?」
「あ、ナンパとかじゃなくて…!えっとその、なんかうまく言えないんだけど、不思議な感じがして。蓮くんの名前もどこかで聞いたことがあるような気がするんだよね…」
この不思議な気持ちの正体は一体なんなのだろう?
貸し出しの手続きをしながら、ふと書かれた名前に視線を落とす。
「一年、中村蓮…」
…なんだろう。すごく、不思議な感じがする。
「あの…?」
「え、あ、ごめん。一年生だったんだ。てっきり同じ二年生か先輩だと思ってた」
「ああ、二年生なんですか」
「あ、なにその意外ー、みたいな反応!」
「ははっ、すみません」
軽く吹き出した蓮くんに、少しどきりとする。
…不思議だ。蓮くんには気を遣わないで言葉がスラスラと出てくる。
「…ねえ、もしかしてさ私たちどっかで会ったことある…?」
「え?…なんでですか?」
「あ、ナンパとかじゃなくて…!えっとその、なんかうまく言えないんだけど、不思議な感じがして。蓮くんの名前もどこかで聞いたことがあるような気がするんだよね…」
この不思議な気持ちの正体は一体なんなのだろう?