経理部の女王様が落ちた先には
「副社長、藤岡と申します。」




従兄弟様がそう名乗ったと思ったら・・・




あの、張り詰めていた雰囲気が、フワッと、散った・・・。





「・・・っ私、花崎麻美と申します!!」





“はなさき”か・・・。
その女の名前を心の中で復唱して、納得する。




そうだな、花みたいな女だ。





またお辞儀をしている女を見ながら、そう思う。




従兄弟様から渡された名刺も、隙のない綺麗な動作で受け取っていた。
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