経理部の女王様が落ちた先には
振り返ると、私の真後ろ・・・。
私に身体を少し触れるように立つ、結城部長がいた。



「ゆ、結城部長・・・!?」



突然現れた結城部長に、目の前の男性が慌て出す。



「キミ、社内で、あんなに大きな声で女性を誘うものじゃないよ?」



「失礼しました!!!」



と、また大きな声を出し、走り去って行った。



それを見送りながらも、真後ろに感じる熱に身体が興奮していくのが分かる。




「それで、花崎さん。」



「はい・・・」



「金曜日、僕とお食事行きませんか?」




と、私の耳元で囁いた。




耳元から背筋にかけて快感の波が走り、私は無意識に身体を捩る。
その反動で、真後ろにいた結城部長の身体にトンっと当たり・・・



そのタイミングで、結城部長の右手がスルリと私のお腹に回る。



「行きませんか?」



また、耳元で囁かれ・・・



私は無理矢理、深呼吸をする。



そして、結城部長の右手に手を添え、ゆっくりと私の身体から離していく。




「結城部長、こちら、印鑑お忘れですよ?」
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