経理部の女王様が落ちた先には
店内のみんなから祝福され、2人で抱き合いながらお礼を言っていく。



「これ、よかったら・・・!!」



と、店員さんが箱を渡してくれた。



「チョコレートケーキなんですが、結構前に食べてましたよね!?サービスです!!」



「いいんですか?」



「あなたが毎日来てくれるお陰で、うちの店舗は売り上げトップなんで!!!
そのお礼です!!!!」



そんなことを言ってくれた店員さんにお礼を言って、箱を受け取る。



そして、いつかわたしに声を掛けてくれた若い男の人が来た。



「来てくれて、よかったですね?」



「え・・・?」



「いつも、誰かを待っているみたいだったから。
前に来た人は違うのかなって思ってたけど、やっぱりこの人だったんですね。」



「うん・・・この人・・・。」



そう言って、抱き締めた両手にもっと力を入れた。



「今日は、お姫様みたいですね・・・?」



若い男の人が恥ずかしそうに笑いながら言ってきた・・・。



「今日は、お姫様ですよ・・・。」



その言葉に、わたしは窓ガラスに映る自分の姿を見る。



白いワンピースに白い輝くピンヒール・・・



そして、隣には騎士が・・・







「お姫様、これから一緒にデートしてもらえますか?」







鋭い騎士の目で、でも深く優しい目で笑いながら、直人さんがわたしの手を取る。







店内のみんなから祝福してもらい、喫茶店の外に、直人さんに手を引かれ歩き出した。
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