経理部の女王様が落ちた先には
わたしは驚き、直人さんを見る。



「これ・・・直人さんから・・・?」



「うん、岸部長にお願いした。
どう渡すかは岸部長に託したんだけど・・・」



直人さんが楽しそうに笑いながら言ってくる。



「岸部長から電話掛かってきて驚いたよ。
食堂でうどんの汁掛けられたんだって?」



「あれ・・・わざと?」



「そんなわけないだろ!
予定では、麻美と比較的よく仕事してる女の子が、着られない服を麻美に渡すって流れだったらしい。」



「そう・・・だったんだ。」



「でも、うどんの汁掛けられて、その女の子が急遽予定変更してくれてみたいだぞ?」



「・・・あの女の人、すごい仕事出来るの。」



2人で優しいキスを何度か繰り返した時、フッと思い出した・・・



「・・・まさか、あのピンヒールも?」



岸部長がくれた可愛いピンヒールを思い出しながら聞く。



「あれは岸部長に話した時に、岸部長から提案してくれた。
“お姫様には魔法の靴が必要だから”って。」



「お姫様・・・?」
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