経理部の女王様が落ちた先には
「俺、この前契約2本も一気に取れたよ!」


「俺も調子良い!!」


「抑圧されていた力が一気に解放された気分だよな!?」


「本当、菩薩部長の所に配属されて良かったよ!」



“菩薩部長”
その言葉に、私は男性達を見る。



「ああ、花崎さんはまだ入社してなかったから知らないか!
元々営業部は1つだったんだけど、2年前に2つに分かれたんだよ!」


「そう!それで、俺達は菩薩部長の第2営業部に配属になってな!?」


「あの人、何でか知らないけどあんな感じなのに入社2年目には営業部トップで。
部長になってからも、相変わらず菩薩のままで本当良かったよ。」



そんな会話に笑いそうになるのを、私はウーロン茶を口に含み誤魔化した。



「結城部長、今日も来ないんですかね?」


「あの人、飲み会になかなか来ないからな~、でも、金は出してくれるけどな!」


「本当、菩薩様だよな~!」
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